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挑戦を繰り返すことで 技術者として成長したい

2022年 10月 12日

セキュリティ&セーフティーカメラプロダクト ハウジングモジュール開発 前川 健斗

前川健人がi-PROに入社したのはおよそ1年前。タイヤメーカーからの転身です。その会社は事業を多角的に展開しており、彼が担当していたのは、住宅用給排水配管の部品やシステムの開発でした。その会社に入る前、大学で学んだのは航空宇宙工学。さまざまな分野を経験し、紆余曲折の末にi-PROにたどり着いたように見えますが、そこには技術者としての「筋」がピンと一本通っています。


必要なのはi-PROという会社の「いま」を知ること

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新卒で入社したのはタイヤメーカーでしたが、配属されたのは住宅用給排水配管の部署だったんですね。具体的な仕事内容は?

住宅の壁の裏や床の下、天井とかに水道を引きますよね。いまはそこに金属管じゃなくて樹脂の管を使っています。その管を接続するのも金属のネジじゃなくて、樹脂の部品なんですが、管を引く場所もさまざまなので、場所に応じて必要とされる部品をつくるんです。施工現場にもよく足を運びました。
その会社では、電気を使うと事故で人が亡くなるリスクが高くなるということで、電気を使う新製品は絶対につくれないんです。でも、自分としては、電気関係も含めて設計できた方が技術者として成長するかなと思って、i-PROに転職したんです。

i-PROに入社されて、ようやく1年がたとうとしていますが、いかがでしたか?

いやぁ、社内の仕組みとかに慣れるのが大変で。ちょうど僕らが入社したときは、社内の仕組みを変えるぞ、社名も変えるぞってときだったので、いろいろとごちゃごちゃしていたんです。正直、大変なタイミングで入社しちゃったなぁと思っていました。
i-PROは書類仕事が多いし、内容も本当に細かく、最初は戸惑いました。この細かさは電機業界ならではって感じを受けましたね。
社内の仕組みも以前とは変わって、いろいろと新しいシステムになりました。新しいソフトが入ったりして。そこには全く問題がないわけじゃない。でも、社内システムを担当している人たちがいいシステムにしようと思ってがんばっているのが伝わります。新しいソフトを入れるのも大変な作業ですし。会社は変わろうとしている最中なので、今を越えれば仕事がやりやすくなったと感じるんじゃないかなと信じています。

なにか不満を感じたときに、前川さんが声を上げるということは難しいんですか?

僕はあまりそういうのが得意じゃないし、そういうタイプじゃないというのもあるんですけど、会社の「いま」がわかっていないので、そこから勉強しなきゃいけないなと思っています。社内をいい方向に変えようというムーブメントがあることは知っていますし、そこに乗りたい気持ちもあるんですけど、そもそも会社の「いま」がわかってないから乗れないんですよね。
入社したてのときに「こんなのいらないだろう」って思っていたことが、仕事を進めていくと本当は必要なんだとわかったこともありました。不要に見えてもどこかで必要とされているから削れないんですよね。i-PROの社内では、今あるものを削ろうとしているけど、それって大変だと思います。兎に角まずは、「いま」を知ること、これに尽きます。

 

担当は監視カメラの設置の選択肢を広げるアクセサリー

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i-PRO入社後はコーポレートテクノロジーの機構プラクティスに所属しました。具体的な業務について教えてください。

担当はアクセサリー全般ですね。設置のときに使う金具とか。
そういうアクセサリーの施工性というのはi-PROとしても重視していて、そこで他社にはない優位性を出そうとしています。従来は、カメラの設計者がアクセサリーも全部やってたみたいで、個別のカメラに対して金具も1個1個つくっていたそうです。でも、そうするとサイズも種類も多くなっちゃうじゃないですか。そうじゃなくて、複数の製品で共用できるようにアクセサリーをカメラの設計から切り離して、特定の数人に横串で見させるというということを始めたんですよね。いまはまだ、アクセサリーだけを専門で見ているのは僕だけですが。
実際にアクセサリーを担当すると、戸惑うことが多いですね。施工現場には以前から足を運んでいたので、求められることは大体理解できるんです。ただ、電気関係の法規とか、そのへんで壁にぶつかりましたね。地域ごとの認証など、ぜんぜん知りませんでしたし。

監視カメラはいろいろなところに設置されることが想定されるし、学ぶことはいっぱいありそうですね。

アクセサリーは、設計段階から設置される場所や方法を想定しなければなりません。そのために実際に設置されている状況は、通勤の途中などに確認する様にしています。たとえば博多駅なんかには監視カメラがいっぱいあるので、それを見て「こういうふうに設置してるんだなぁ」という感じで。海外は設置方法が日本とは異なることも多いみたいなので、どこかのタイミングで、それも見れたらいいですね。

 

i-PROはステップアップのチャンスを与えてくれる

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新しいカメラを開発するたびにアクセサリーの案件が下りてくるとなると、どんどん忙しくなりますね。

入社して、まだ設計まではやってなかったんですけど、これから開発が始まるカメラのアクセサリーの設計案件が来ています。
2か月後にはアクセサリーの設計を完成させるというスケジュールです。「エンジニアリングチェーン改革」といって、開発のスピードをアップさせようとしています。その一環でスケジュールとしては結構きつめですが、短い期間で新しい製品をつくろうという意気込みは、会社全体からすごく感じますよ。
でも、アクセサリーはカメラと比べて開発ステップが少ないし削る工程もないので、純粋に開発期間が減ってキツいというのはありますね。それにカメラ本体の取付け部分ができないと、アクセサリーの取付け部分もぼんやりとしか設計できません。進められるところは進めるけど、カメラ待ちのところも出てきてしまいます。そこも苦労するかもしれませんね。

今後はどんなプロジェクトに携わるのですか?

今回の案件には含まれてないけど、今後、アクセサリーの設計要素に電気が入ったりするかもしれない。いきなり任せられるのはキツいので、カメラの設計をやっている人に聞いたりして、ちょっとずつ情報を集めています。これまで駆動するものにもあまりなじみがなかったので、メカトロニクスの部分とかも徐々にやっていきたいですね。
元々、i-PROを選んだ動機は、そこに自分が成長できるフィールドがあることが大きかったんですけど、実際に入社して、勉強してステップアップするチャンスをもらえる会社だなと思うし、選択として間違ってなかった。
僕の場合、なにかこういうものをつくりたいとかはないんですよね。お客さんが求めているものをつくればいいんじゃないかと思います。会社での展望っていうのもまだ、あまりない。技術者としてこうありたいというのはあります。使う人の細かい要望に応えたいという気持ちは強いです。使っている人が第一ですからね。

 

 


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前川 健人(まえかわ けんと)

福岡県飯塚市出身。九州大学工学部航空宇宙工学科に進学。卒業後は大手タイヤメーカーに就職し、住宅用給排水設備の部品、システムの開発を担当する。就職を機に、本人が「これまで住んだなかで一番住み心地がよかった」という横浜市戸塚区に居を構え、6年間を過ごす。2021年7月、パナソニックi-PROセンシングソリューションズ(当時)への入社を機に福岡に戻った。その後はコーポレートテクノロジー機構プラクティスで監視カメラのアクセサリーを担当。夢は一軒家に住み庭にビオトープをつくること。

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