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新しいビジネスプロセスとシステムでi-PROの成長を支えたい

2021年 6月 1日

執行役員 CIO 志賀亜矢子

i-PROが真に「独立する」うえで不可欠なのが、自前の情報システム。限られた時間でそれを構築するのは至難の業です。志賀亜矢子は、ビジネスプロセステクノロジーセンター(以下、BPT)で、その陣頭指揮をとっています。彼女にかかる重圧は想像を絶するものがありますが、本人はそれを楽しんでいるようにも見えます。志賀がi-PROで実現しようとしているITのあるべき姿はどのようなものなのか、聞いてみましょう。


社内で次々と起こる新たなチャレンジ

Q. 大学では工学部で学ばれたんですね。その道を選んだきっかけは何ですか?

子供のころからSF小説が大好きで、アイザック・アシモフとかE・E・スミスなんかを読んでいました。理系に進んだのは、完全にその影響です。宇宙に憧れていて、高校の卒業文集に"私は宇宙飛行士になる!"なんて書いたほどですから(笑)。

Q. 大学卒業後は、外資系IT会社で勤務したのちに、2020年4月にi-PRO転職されました。現在の環境はいかがですか?

私にとって、初めての転職だったので、ドキドキしていましたが、人も雰囲気もすごく良い会社です。新会社として、新しいチャレンジが色々と起こっています。その会社の一員であることがとても嬉しいです。

 

4つの視点でi-PROの変革を実現

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Q.センター長を務めるBPTの役割について教えてください。

まずは、ITシステムを業務プロセスと共にパナソニックのシステムから独り立ちさせることに取り組んでいます。ビジネスを止めることなく、そして、お客様に迷惑をかけることなく、成功させなければなりません。
それを経て、最終的には、「i-PROのデジタルカンパニーへの変革に貢献すること」が目標です。「Data Drivenな仕事の進め方」 「働く場所に依存しない、チーム連携」「最新技術適用による、変化への迅速な対応」 「情報セキュリティ ガバナンス」、この4つの観点で貢献したい。ここで言う「デジタルカンパニー」とは、データとデジタル技術を活用することで、お客様へ高い価値を提供する会社という意味です。

Q.ITシステムの独立は、スケールの大きいプロジェクトですね。

はい。一部自社保有以外の全システムが対象ですから。BPTのメンバーは決して多くはありませんが、BPT以外の多くの社員がプロジェクトに参加し、パートナー企業も8社以上にのぼります。私達の独立を送り出す側のパナソニックのみなさんも、とても親身にサポートしてくださっています。
パナソニックのシステムは、i-PROにとっては大きく複雑ですが、長い時間をかけて改善を継続してきているので、ユーザーにとってはとても使いやすい側面もあり、新システムへの移行は「痛み」を伴うものになります。しかし、日本、中国、アメリカ、欧州 などグローバルの各拠点に散在しているデータを1か所に集め、新会社として統一されたプロセスに移行しなければ、今後のi-PROの成長を支えることができない。様々な困難はありますが、一気に前進できるチャンスでもあると思っています。

Q.しかし、拠点や部署によって抱えている問題は違いますよね。

違います。短期間に複数拠点の複数システムを統合するので、 “Fit To Standard”という手法をとっています。これは、グローバルベストプラクティスが取り込まれている、パッケージの標準プロセスと機能に、i-PROの業務を可能な限り合わせるやり方なのですが、たとえば、ビジネスをしている「国」が違うため、個別対応が必須の場合もあります。「何が必須か」を判断するバランスが難しいのですが、トップがメッセージを発信してくれていることもあり、プロジェクトメンバーも、"Fit To Standard"を理解して協力してくれています。
少しずつシステム化を進めて良いのであれば問題ないのですが、多くのシステムを対象に短期間で移行しなければなりません。対外的にも多く接続があるため、ビッグバン的に一度に切り替える必要があります。そこが難易度が高い部分です。


デジタルの力でi-PRO社員一人一人が強くなる

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Q.新システムに無事に移行した後、BPTはどのようなフェーズに進むのでしょうか?

基礎ができたら次は攻めです。今、i-PROは、会社を挙げて“時間=スピード“改革に取り組んでいます。新製品を世の中に出すスピードや、お客様が「欲しい」と思ってからお届けするまでのスピードをいかに短くするかということが命題です。このような、お客様に価値を提供するビジネスのフロントサイドにも、積極的に貢献していきたいと思います。また、IT業界では、DX(デジタルトランスフォーメーション)が盛んに叫ばれていますが、DXで大切なことの一つは、データとデジタル技術を使いこなすことにより、「社員一人一人の能力が強化されること」だと思っています。一人一人のアイディアがスピード感もって実現されていく世界が来ると本当に面白いと思います。

Q.業務改革の観点ではいかがですか?

人事センターがリードして、新しい目標管理システム・OKR(Objectives and Key Results)の導入が始まっています。これは、IntelやGoogleが成果を出したシステムで、会社のカルチャーを変えるのに有効な仕組みだと思います。 そこで、私達BPTも、2年後に達成したい目標の一つとして、「業務改革・業務改善案件の多くをBPTが提案、あるいは共同提案している」という項目を掲げました。これは、IT部門としては理想なのですが、同時に困難なことも事実です。が、ほぼ全システムを刷新するタイミングだからこそ、必ずできると思っています。まずは目標を掲げましたので、この貴重な状況のために集まり、今頑張っている仲間達と共に、これから頭をひねります!(笑)

Q.最後に、一緒に働くならどんな人材が望ましいか、教えてください。

組織や役割を超え、信念をもって自分から提案して動いてくれるような人がいいです。i-PROは、ものすごい勢いで自ら変わろうとしています。その変化を共に楽しんで共に成長したい。そして、世界に誇れる技術をもって、世界に安心安全をお届けする仕事を、一緒にワクワクしながら頑張れるといいですね。

 

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Interviewed by Toshiaki Kato & Kazuyoshi Hasegawa

Photo by Yasuhiro Ohara

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志賀 亜矢子(しが あやこ)

名古屋大学工学部卒業後、外資系IT企業に入社。システムエンジニア、プロジェクトマネージャー、サービス責任者として、SIやアウトソーシングなど多くの企業のサービス提供に携わる。その後マーケティング部門なども経て、2020年4月パナソニックi-PROセンシングソリューションズ入社。チーフ・インフォメーション・オフィサーに就任し、ビジネスプロセステクノロジーセンターのチームを率いている。

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